シマノ鈴鹿ロードレース

ごんぞう氏所有 安物バイク



目を覚ますと・・うっすらと辺りが明るく「?」と
私は寝ぼけ眼で時計を見ました。・・5時45分・・
一気に目が覚め「嘘!? 目覚ましは? どうして?」
と時計を見直しても止まっている訳ではなく。
どうもアラームの機能が故障してしまったようで・・。
パニックになりながらごんぞう氏を起こし、朝ご飯も
食べずに慌しく車に乗り込み、出発しました。
昨夜のうちにすべての荷物を車に積んでおいた事を
本当によかったと思ったのですが、それでも大遅刻です。
めったに使わない目覚ましをどうして昨夜もう一度
チェックしなかったのか、自分の馬鹿さ加減に腹が立ち
ごんぞう氏には申し訳ない気持ちで謝り続けましたが
彼は怒りもせず「レースには間に合うからいいよ」と
言ってくれました。でも、ああ・・この遅刻のせいで、
予定していた試走が出来なくなってしまいました。
本当にごめんなさい・・。


しかし遅刻したわりには駐車場は結構空いていて、
近くに止める事が出来ました。そこから自転車、大荷物
(カメラ用具一式、ビデオカメラ、クーラーボックス
バイク用靴、手袋、ヘルメット)を持って受付を済ませ
(滅茶苦茶混んでました)、センターハウスの傍の日陰に
レジャーシートを広げ、そこを活動拠点にする事にしました。
それからピットを見学したり、あちこち歩いたりしているうちに
ごんぞう氏の出場するレース「一時間サイクルマラソン
の発走時間が近づいてきました。このレース、エントリーは
番号順ではなく、早いもの順との事だったので、集合時間より
かなり早い時間でしたが場所取りのため、並ぶ事にしました。


そして集合時間の8時45分にはごんぞう氏の後ろにズラーリと
自転車が・・。早めに並んでおいて正解でした。
ごんぞう氏がスタートラインについたのを確認し、私は
写真とビデオ撮影のため、ダッシュでピットビル3階の観客席へ。
9時15分、一時間サイクルマラソンのスタートをビデオで撮り、
次に私が向かったのはヘヤピンの観客席でした。
しかし・・先週同じ道をごんぞう氏と彼の先輩と3人で歩いた時は
全く感じなかったのに、遠い遠い。しかもシケインを過ぎるあたりで
人が誰もいません。「?」と思いつつ、必死にヘヤピン目指して
歩き続けました。汗だくになりながらやっとの思いでヘヤピンの
コースが見える所までたどり着いた私の耳に「ガシャン!」と言う音が。
思わずコースを見ると選手が一人転んでしまった所でした。
直ちに辺りは慌しくなり、傍にいた監視員の人が「落車! 落車!」
と大声で後続の選手たちに知らせ、倒れたままピクリとも動かない
その人に駆け寄りました。打ち所が悪かったのか、その人は全然動かないので
私も心配になってきました。するとその脇を通り抜けるごんぞう氏が!
「ごんぞう氏があんな風に落車したら・・」心配は恐怖となりました。
しかししばらくするとその人は意識を取り戻し、救急車に乗り込んで
運ばれて行きました。いきなり落車を見て怖い思いをしたのですが、
気を取り直しヘヤピンの観客席に座り(人っ子一人いませんでした)
何度か回ってきたごんぞう氏の姿を、連続シャッターを切ってカメラに
収めました。練習なしのぶっつけ本番、しかも長距離歩いた後で息が
上がっていて手振れもかなり起こしていたかもしれません。残念。


「レースは残り10分です」の声を聞き、私は慌ててゴール地点の
グランドスタンド目指して歩き出しました。しかし時すでに遅く、
ゴールの時間に間に合わず、ごんぞう氏のゴールシーンを写真に
収める事が出来ませんでした・・。しっかしどうしてヘヤピンに
誰も居なかったのか・・これは後からわかったのですが、どうも
わざわざヘヤピンくんだりまで行かなくても、シケインの辺りに
コース脇まで入れる箇所があり、皆さんそこで応援していたそうなのです。
そんな事は露知らず、あんな遠くまで汗だくで歩き、だーれもいない
観客席で一人だけで写真を撮る女・・かなり変な人だったような気が・・。
それに移動だけで大幅に時間をロスし、写真も余り撮れませんでした。
来年からは絶対にそのコース脇に行こう・・。


レースを終えたごんぞう氏と、レジャーシートを敷いた場所で
落ち合い、感想を聞いてみると「結構楽しかった」そうで。
ロードレーサー、フラットバーの自転車、合わせて約900名の
出場者がいたレースなので走りにくかったかと思いきや、
距離があるからバラけて走りにくくはなかったそうです。
午後になるとリザルトが貼り出されたので早速見に行ってみると
ごんぞう氏の成績は・・ロードレーサーの部800人中168位!
思ったよりいい成績に、私は我が事のように嬉しくなってしまいました。
「来年は2時間エンデューロに出てみようかな」と、早くも
ごんぞう氏は次の目標を定めたようですし。


午後からのひとときは、あちこちの自転車メーカーやお店が
出品しているブースを見て回り、ごんぞう氏は色んな自転車に
試乗してみました。しかし・・これはマズかったです。
なんせ試乗車はウン十万円もする最高級クラスのものばかり。
今ごんぞう氏が乗っている(彼曰く安物)バイクとは雲泥の差です。
試乗コースを走ってみた彼が一言「やっぱり全然違うわ」
はいはい。いづれはあんな様な高級バイクに乗りたいんですね。
来年の今頃は高いバイクで参戦するごんぞう氏の姿が目に浮かびます。


ともあれ、心配していた天気にも恵まれ、遅刻はしたものの
思ったよりごんぞう氏はいい成績だったし、何より落車などの
事故も怪我もなく無事に終わったのでよかったです。
来年は2時間エンデューロか・・頑張ってください。