悲しき最後の鈴鹿・・

M・シューマッハ選手



今日も昨日同様いいお天気。私達は昨日と同じ
方法でサーキットへと向かいました。
しかし・・昨日はかなり近くまで自転車に乗ったまま
行く事が出来たのに、今日は結構遠くから自転車から
降りて歩かなくてはならないほどの人の数・・
圧倒されてしまいました。昨日の事を反省し、
中へ入ってすぐに私達はお弁当を買っておきました。
その時気付いたのが「公式プログラムは売り切れました」
の張り紙・・昨日買っておいて本当によかったなと
胸をなでおろしました。お昼ごはんも確保し、
早めに席に着いてインテグラの決勝レースを見て、
ドライバーズパレードなどのイベントを楽しんだ後は
(ちなみに写真はミハエル・シューマッハ選手です)
いよいよ決勝レースのスタートです。


初めて見る決勝スタートの瞬間から、私はもう興奮しすぎて
心拍数が上がりっぱなしでした。そしてあっという間に
ミハエル選手が1位となり、アロンソ選手が追いかけるという
目が離せない展開になりました。赤いマシンが目の前を
駆け抜けて行く度に「どうかこのまま逃げ切って〜」と、
両手を握り締めて祈り続けておりました。そしてレースも
後半になり、アロンソ選手、ミハエル選手とも2度目の
ピットストップを終え、あとはミハエル選手が1位でチェッカー
フラッグを受けるのを待つだけ・・と思った矢先・・・・
実況がざわつき、観客席から悲鳴が上がりました。同時に
サーキットビジョンに映し出された映像に、私も思わず悲鳴を
上げてしまいました。ミハエル選手のマシンが白煙を上げ、
あっという間にアロンソ選手の青いマシンにかわされてしまい、
コースアウトしてしまったのです。「嘘・・なんで???」
あの皇帝が・・この鈴鹿サーキットでの走りが日本でのラストランとなる
ミハエル選手が・・絶対に優勝間違いなしだと思っていたのに
何故・・・一瞬にして私達のいたD1席も静まり返ってしまいました。
私の前に座っていたフェラーリのキャップをかぶっていた小学生くらいの
男の子は頭をかかえてしまっていました。ふと反対側の客席を見ると、
かなりの人達が席を立つのが見えました。それからは茫然自失、
一応アロンソ選手がチェッカーを受けるのは見ましたが、表彰式は
見る事なく、私達は席を立ちました。買い物をする気も、写真を撮る気も
失せてしまい、早々にサーキットを後にしました。本当だったら
今日は、ミハエル選手の優勝を見て、余韻に浸ってゆっくりと家に
帰るつもりだったのに、どうしてこんな事になってしまったのでしょう・・。
せめて、アロンソ選手の優勝が仕方ないとしても、ミハエル選手には
完走して、チェッカーを受けてほしかった・・彼自身、6回も優勝している
この鈴鹿サーキットでのラストランが、こんな形で終わってしまうとは・・


・・ミハエル選手は本当に残念でしたが、日本人ドライバー2人が
見事完走を果たしたし、ホンダのバトン選手が4位入賞を果たしたりと
悪い事ばかりではなかったな・・と、落ち込んでしまう自分を自分で
慰めたのでした・・。それにしても、ミハエル選手のファンが多い事に
驚きました。観客席も赤色が目立ちましたし、フェラーリショップは
いつも人だかりが出来ていて、特に予選終了後の昨日の夕方はお店に
入るにも並ばなければ入れないほどでした。これほど愛されている選手が
引退・・是非ともブラジルでは今日の雪辱を果たし、逆転優勝で
有終の美を飾って欲しいものです・・。ああ・・それにしても悔しい・・。