真昼の闖入者

我が家に迷い込んできたカメ



昨日の津の最高気温は30度を超える
真夏日だったそうで、今日も暑い一日でした。


そんな中、私はリビングの掃き出し窓を開けて
窓辺に座り、新聞を読んでおりました。
すると・・庭の方から「ジャリジャリ」と
変な音がします。我が家の東側の敷地には
防犯を兼ねて砂利が敷き詰めてありますが、
その砂利を引っ掻き回しているような音です。
「何の音だろう?」と、私は立ち上がり、
東側の窓から外を見てみました。しかし
何もありません。「気のせいだろう」と、
また窓辺に座り、新聞を読み続けると・・
また「ジャリジャリ」。どう考えても気のせいでも
空耳でもありません。怖くなったのですが、
勇気を出して掃き出し窓から外へ出て、ウッドデッキ越しに
東の砂利道を覗いてみると・・音の正体がいました。
写真の「カメ」です。昨夜の大雨で近所のドブ川から
上がって来てしまったのでしょうか、かなり大きな
ミドリガメが首を伸ばしてこちらを見ています。


あまりの驚きに思わず「は? カメ? どうして?」
と声に出してしまいました。そしてデジカメを手に、
外へ出て砂利を踏みしめて近づくとカメは甲羅の中に
頭も手足も引っ込めてしまいました。ごんぞう氏に報告しようと
写真を一枚撮り、「何処から来たの?」と話しかけましたが
勿論答えてくれるはずもなく・・しかしこのままでは
水も無いし、また何処かへ歩き出して車にでも轢かれたら
可哀想なので、ドブ川へ帰してやる事にしました。


近くで見ると、カメは甲羅の長さが20センチくらいで
大人のカメに見えました。手も足も出さないままのカメを
恐る恐る持ち上げると、ずっしりとした重さが両手に
伝わってきました。少なくとも2〜3キロはありそうな感じです。
家の北側の資材置き場をつっきり、川のなるべく深そうな
場所を選んで、ショックが少なくなるように、両手を
出来るだけ伸ばしてカメを川に投げました。物凄い大きな水音と
ともに、すぐにカメは見えなくなってしまいました。しばらくの間、
川面を見つめ続けましたが、カメは浮いてこず、姿が見えません。
「大丈夫だったのかな・・」なんせ投げた場所から川面までは
2メートル程もあり、水深も浅かったかもしれません。
しかし例え水底に当たったとしても、下はコンクリートではなく
土砂が堆積しているので大丈夫だったと信じて、後ろ髪引かれつつ
家に帰りました。


夜になり、帰宅したごんぞう氏に写真を見せると
「へえ、よく車に轢かれずに家まで来たよね」と感心したように
言いました。確かに、ドブ川から家までは、直線距離にすれば
短い距離ですが、結構車通りの激しい道を横切らねばならないので
きっと運がよかったのでしょう。川に帰したカメの無事な姿が
確認できなかったのが心残りですが、大丈夫であったと信じたいです・・。